㊴【オニキス】という名前は【様々な石】に使われていますがなぜですか?

Answer

もともとは白い部分の模様を限定して付けられた名前です。

現在はその意味がわからずに使われている様です。

正確には『オニクス Onyx』です。

オニクスという呼称はギリシア語の“縞 onuxオナックス”を起源としていて、その呼称が生まれた当時は人の爪の根元にある白い半月形の模様を呼んだものでした。

そこから転じてアゲートの白い縞を表現した言葉となりました。

その様な赤と白の縞目をもつアゲートは、今日では『カーネリアン・オニクス cornelian onyx』とか『サードオニクス Sardonyx』と呼ばれています。

その石はさらに古いメソポタミア文明でも用いられ、護符や印象が多く作られました。

古代の人にとって、意のままに動いて物を掴み質感を感じ取る事ができる手の指はとても大切なものでしたので、血の様な赤い色と白い縞の組み合わさったアゲートを生命のシンボルとし、珍重しました。

しかし、近年になると白い縞の有無に関係なく、縞目を有するアゲートをその名前で呼ぶようになりました。

それでも最初はオニクス・アゲートと呼んでいましたが、その習慣だけが今に残ります。

『オニクス・マーブル(縞大理石)』などはその好例で、縞目を持っていれば別種の石でもオニクスと呼んでいます。

大きく混同を生んだのが『ブラック・オニクス』の名前です。

本当ならば黒と白の縞のアゲートを呼ぶはずですが、その名前で流通する石の多くはただの真っ黒です。

縞目のあるアゲートも、縞目のないカルセドニーも黒く着色されていれば同じに見えます。

オニクスの名前をアゲートの代名詞と思い込んだ日本の宝石業者が、オニクスという名前を先行して伝えてしまったからです。

豆知識

現在、サードオニクスやブラック・オニクスの多くのものは人為的に着色されています。

アゲートやカルセドニーを構成する石英の組織間にある隙間に、鉄やクロム、コバルト、ニッケルなどの金属化合物の溶液を染み込ませて行うのですが、シンプルな模様の石ほど着色し易い傾向にあります。

黒く着色したアゲートやカルセドニーが多く流通している為に、他の天然の色をもつ黒色の石英系の石までもが、ブラック・オニクスという名前で一括りにされています。

その黒色の石英系の宝石とは、『ブラック・サンドストーン(黒色珪質砂岩)』や『ブラック・シェール(黒色珪質頁岩けつがん)』の事です。

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