二ノ国
『二ノ国』、を観ました。
考察
監督は、スタジオジブリで高畑勲、宮崎駿の2大巨匠の作品の多くを支えてきた鬼才、百瀬義行さんです。
映像がきれいで、友情と大切な人を想う気持ちが描かれていてとてもいい映画でした。
車椅子生活で冷静で優しいユウ(山崎賢人)と人気者で負けん気の強いハル(新田真剣佑)、二人は親友で幼馴染み。
そしてハルの彼女のコトナ(永野芽郁)。
仲のいい三人ですが、ユウはひそかにコトナに気をよせています。
ある日、コトナが何者かに襲われ、お腹を刺されます。
ハルの電話がつながらず、ユウに助けを求めたコトナ。
助けようとするユウ、一足遅く、現場に着いたハル。
ユウとハルはコトナを病院に連れていく時に車にはねられそうになります。
その瞬間、ユウとハルは不思議な国に移っていました。
ユウは不自由だった足も動くようになっています。
その国は、現実(一ノ国)の世界と隣り合わせにある、美しい魔法の世界「二ノ国」でした。
そこでユウとハルはコトナにそっくりなアーシャ姫と出会います。
出会った時、アーシャ姫はコトナと同じようにお腹に剣が刺さっていました。
その剣を引き抜いて助けたユウ。
現実世界「一ノ国」に戻ったユウとハルはコトナから病気になり余命宣告を受けたことを聞きます。
泣き崩れるハル。
そこでユウは気付きます、一ノ国と二ノ国には❝あるルール❞があることを。
それは両国には命のつながりがあり❝どちらかの命を救えば、もう一方が死ぬ❞という残酷なものでした。
コトナの命を救うにはアーシャの命が必要。
活発で健気なアーシャに惹かれるユウ、コトナを好きなハル。
コトナを想うハルはアーシャの命を奪うことを決意します。
アーシャを守りたいユウ。
二人の大切な人への想いは二ノ国で戦争という形になります。
ハルは「大切な者を守るために命を奪うのが戦争だ」とユウに宣戦布告します。
抵抗しつつもそんな極端な結果ではなく他にアーシャとコトナ、二人ともを救う方法があるはずだ、目を覚ませ、と必死に投げかけるユウ。
戦いの中でアーシャとコトナに死の呪いをかけた黒幕がアーシャ姫のエスタバニア王国の魔法宰相であることがわかります。
力を合わせて戦うユウとハル。
魔法宰相を倒し、アーシャとコトナの呪いは解かれます。
現実世界に戻るユウとハル。
アーシャはユウに唯一の友達になってくれたことに感謝をし別れを告げます。
そして旅立つユウとハル。
一ノ国と二ノ国の時空の狭間で、ユウはハルの手を離します。
ユウは二ノ国でアーシャと共に過ごしていくことを決めたのです。
現実世界に戻ったハルは、元気になったコトナと会います。
ユウを探すハル、そこでハルは気付きます。
現実世界の記憶からユウが消えていることに。
二ノ国のユウは、命がつながっている一ノ国のハル自身だったのです。
あなたは究極の選択をせまられた時、どんな決断をされますか?
そしてあなたは「二ノ国」を信じますか?