Answer
玉は中国で宝石をイメージして呼んだ名前です。
硬玉と軟玉は日本でジェダイトとネフライトを呼び分けた名前です。
“玉”は本来が中国語で、西洋の“Gem stoneジェム ストーン”という呼び名がそれに相当します。
中国では『ネフライト Nephrite』を古来から最高の宝石として尊んできました。
純白のネフライト(白玉はくぎょくと呼びました)は最高のもので、紀元前5世紀に、孔子は「緻密で硬いという特質は智を、叩き合わせると清らかに響く特質は天子の声を、光りを穏やかに通す特質は忠を表す」として、君子の行いをその白いネフライトに例えました。
この表現は中国なりのレトリックです。
正に“宝石中の宝石である”という意味で、玉という字は3つの玉を縦に連ねて、王が1つの宝石を持った姿を表現して作られた形象文字です。
中国では宝石の事を最高のものという意味で寶玉ほうぎょくと言い、その簡略語の玉が宝石の代名詞となりました。
明治時代になると日本には、中国からネフライトが多く持ち込まれてきます。
明治も終わりごろになると、今度はビルマで発見された『ジェダイト Jadeite』が中国を経由して持ち込まれてきます。
グリーンのネフライトとジェダイトの中には、その外観が良く似ているものがあります。
鉱物学的に調べればその違いは歴然ですが、通常での比較の範囲ではジェダイトの方がネフライトよりもほんの少しだけ硬いという違いがあります。
そこで“硬い玉”“軟らかい玉”という比較名称が生まれました。
双方の鉱物名称ですが、ネフライトは「緑閃石りょくせんせき」、ジェダイトは「翡翠輝石ひすいきせき」です。
豆知識
中国に於いて最高の宝石とされたネフライトを産出したのが今の新疆(しんきょう)ウィグル自治区です。
かつての西域南道でオアシス和田と呼ばれた場所ですが、ここからは純白な『和田白玉(ホータンのはくぎょく)』を産出し、それらは現在でも高価に取引されています。
当時の石は「古玉こぎょく」と呼ばれて、特別に珍重されています。
ところが、17世紀になり中国人華僑がビルマでジェダイトを発見すると、伝統あるネフライト文化もその新しい玉に取って代わられてしまいます。
旧来のネフライトは、最高位の白玉は別格としても、くすんだ緑色、褐色、黄土色、黒色のものしかありませんでした。
しかし新しく登場した玉は、深く滴る様な緑、紫色、赤色、青色、黄色、黒色とじつにカラフルでした。
その新しい宝石を彼らは『翡翠ひすい玉』という名前で呼びました。
とくに青色は彼らが神聖な鳥と崇めた“カワセミ”の羽の色です。
カワセミは体の各部が青色、赤色、緑色からなる水鳥で、彼らは新しく発見された玉のカラフルさをその鳥の体の色に当てはめて翡翠玉と呼びました。
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