Answer
燃えるといえば燃えますが、そう簡単には燃えません。
鉛筆の芯もダイアモンドの結晶も、等しく炭素からできています。
ダイアモンドは炭素(C)が高密度につまって結合した結晶です。
主成分が炭素である以上、火をつけるとメラメラと燃える様な感じがします。
しかしダイアモンドをローソクやライターの火で何時間炙り続けても、燃え出す事はありません。
ではなぜ質問にある様な事が言われるようになったのでしょうか。
それはダイアモンドを化学や結晶学の面から説明した中の印象的な部分だけが独り歩きしてしまったからです。
「答え」に“燃えるといえば燃える”という表現を使いました。
確かにその為の条件が整えば燃えますが、私たちが生活している通常範囲の空間では、その様な条件は整いません。
結晶を酸素を満たしたフラスコに封じ込めて、フレネルレンズ(Fresnellen)などの特殊なレンズを使って太陽光を結晶に集中させると、酸素と結びついて酸素がある内はポーッとオレンジの様なピンク色に輝いて次第に小さくなっていき、やがてはなくなってしまいます。
酸素と結びついて、表面から「炭酸ガス」になって蒸発したのです。
けっして黒煙を発しながらメラメラとは燃えません。
もちろん日常ではその様な環境は整うはずもなく、いくら火の近くに置いてもダイアモンドはびくともしません。
とは言ってもジュエリーには汚れがついていたり、熱を帯びた所に水がかかったりしないとも限りません。
大切な宝石を火の近くに置いてはいけません。
豆知識
ダイアモンドを、仮に20%(通常の空気中の酸素濃度は約21%)の酸素を含む空気中で加熱したとすると、875℃で燃焼反応は起こります。
酸素ガスの中に入れて加熱した場合には、800℃前後でその現象は始まります。
真空中で加熱した場合には、1200℃から1900℃の間で「黒鉛 Graphite グラファイト」に変化してしまいます。
ダイアモンドは地球内部の高温高圧の下で結晶したものですから、本当は地上では不安定な状態にあります。
指環等、宝飾品のサイズ直しや修理の際、枠にダイアモンドがセットされたままで行うと、それまで透明だったものがまるで氷砂糖の様に真っ白になってしまう事があります。
貴金属の加工や修理は主にブローパイプ blowpipe などを使って高温度で行います。
セットされている宝石には直接熱が伝わらない様に工夫して行いますが、うっかり断熱に失敗すると熱された貴金属部分の熱が伝わって石は高熱になり、ダイアモンドは表面から蒸発して白く微妙な凸凹状態になってしまいます。
しかし、その様な変化は表面だけなので、再研磨すると再び元の輝きを取り戻します。
不用意な加熱はカラー・ダイアモンドの色を変色させたり、時にその色を消滅させてしまう事があります。
その様になったものは2度と元には戻りません。
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