Answer
その名前で流通しているビーズの9割以上は人為的に模様を付けたものです。
古代ビーズはメソポタミア地方で作られたものです。
『天珠』というビーズの名前は中国で生まれたものですが、そのビーズの起源は遠く紀元前のメソポタミア地方を故郷としています。
ビーズの形状は、その地方で使われた「シール・シリンダー seal cylinder」という回転式の印章が元になっています。
印章の表面には逆彫りの模様が陰刻彫りで付けられていて、封印として貼り付けた粘土板の上に転がして封印破りを防止する為の模様付けに使われました。
少し時代が下がると、メノウ等の模様を持った石を選んで、それをカットしてビーズの表面に円形の模様を残すという発想が生まれます。
その模様は空想上の目だと言われ、「アイ・ビーズ Eye beads」と呼ばれています。
その目で邪悪なものを追い祓おうと考えたのですが、その様な模様が取れる原石はそうそう有りませんでした。
ビーズに人為的に模様をつける方法が開発され、以後量産に走る様になりました。
そのビーズは後にシルクロードを通ってアジアへもたらされます。
そのルートの途中で各地域へ伝わり、チベットでは『Gzi(ズィー)・ビーズ』として独自に発展を遂げる事になります。
ズィーとは“目玉”の事ですが、やはりその目が持つ霊力で邪悪なものを追い祓い、災厄を逃れ、生命を守り、さらには富、財、そしてあらゆる幸運を招いてくれると信じました。
台湾や中国では天珠という呼び名の他に、『天眼珠てんがんじゅ』『天眼石てんがんせき』という名前もあり、1990年代頃からブームが起こりました。
豆知識
天珠と呼ばれる白い模様は、人為的に付けられたものがほとんどです。
苛性ソーダ(Sodium hydroxide(NaOH))を表面に塗って加熱し、メノウの赤い色を構成している鉄分を漂白して表面の層を白抜きにしたものです。
別の方法も使われましたが、その白抜きは一種のエッチング(漂白)で、その技法を考案したメソポタミアの職人は、ガラスの発明から苛性ソーダの性質を知っていました。
その技法が伝えられた中央アジアには、白い模様をもったビーズは天から降ってきた霊虫の化身だという伝説があります。
このビーズを最も愛好したのはチベット人です。
そこでは、その伝説を語る裏側で、古くからその漂白ビーズを作ってきたという歴史があります。
ビーズを見ると、発祥のものとは更に異なる作り方もあった様です。
漂白して白色の部分を作るものと、ベースの部分を着色して色のコントラストを作るものとがありました。
もう一つ、ヨーロッパからの伝播の途中でズィー・ビーズから分化したものがあります。
ネパールからミャンマーにかけてのルートの山岳民族の間で作られているもので、『パームテック・ビーズ Palmteck beads』とか『プンテック・ビーズ Pumtek beads』と呼ばれています。
メノウではなく白色の椰子類の木の化石を使って作ったものですが、黒く着色して本体の白色の地を模様に残して見せています。
こちらは雷のパワーを秘め神々のエネルギーを持つビーズと信じられ、魔や災いを退け、幸運をもたらすと信じられている様です。
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