㉛【加工処理】されていない【トルコ石】はありますか?

Answer

あることはありますが、かなり少ないです。

トルコ石という宝石は処理をされていない事が価値の基準ではありません。

本来の質そのものが重要です。

トルコ石は地下水の中に銅とアルミナと燐が溶け込む事により形成が始まります。

多くは砂漠の様な場所で形成され、少ない地下水に成分が溶け込む事によりコロイド状態となり、微粒子状の結晶が集合した塊として形成されます。

塊の大きなトルコ石は「ソリッド・ターコイズ solid turquoise」と呼ばれますが、多くは母岩中に脈状となったり、周囲の粘土を取り込んで形成されていて「マトリクス・ターコイズ matrix turquoise」と呼ばれています。

この宝石は結晶が水の中から沈殿して成長する為に、粒子間に水分が吸着した状態になっているので、採掘したトルコ石は乾燥させてその水分を蒸発させてから加工にかかります。

ここで多孔性が強調されて、この宝石は水分を吸い込みやすい状態となります。

粒子間の空洞部の大きい軟質の原石では、研磨の際に組織の間に水や研磨剤が染み込んでトルコ石を汚してしまい良い光沢が得られなくなります。

そこで前もって液状の合成樹脂を染み込ませて、組織の隙間を固めて研磨しやすくするという事が行われています。

これが「スタビライズ stabilize」と呼ばれる処理です。

硬質の原石では研磨剤が染み込む事はありませんが、それでも成因からわかるように研磨した石の表面は微細な凹凸状態です。

この表面の状態が特有の軟らかな光沢となって現れます。

通常は研磨後にワックスを使って表層部の仕上げが行われています。

これを『ワックスド・ターコイズ waxed turquoise』と呼びます。

これがトルコ石という宝石の姿ですが、原石の中にはかなり緻密なものがあり、ワックス掛けさえなされないものもあります。

豆知識

トルコ石という宝石は、成因が影響している特殊な構造から、通常ではワックス掛けなどの処理が必要とされます。

かなり稀ですが、鉱床の中でこの宝石が形成された後にカルセドニー質の珪酸分が粒子組織間に染み込んで、多孔性を完全に埋めてしまったものが発見されることがあります。

その様なものを「シリシファイド・ターコイズ Silicified turquoise」と呼びますが、トルコ石の宝石としての亜種的な存在です。

この石の場合は粒子間の空洞がすでに埋まってしまっているので、研磨の前後に含浸透の処理を加えることができません。

トルコ石では含浸の処理は美しさを引き立てるという意味で必要なものですが、品質を評価するという点では処理の有無とその処理の内容の種類、そして程度の見極めが大切です。

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