Answer
本来は同類のものですが、モカの方は内容の違いからモスと区別して呼ばれています。
“モカ Mocha”はイエメンのアゲートの産地に由来する名前です。
そこは、小粒ながらも特別に美しいモスを含むアゲートやカルセドニーを産出する事で古くから知られた場所でした。
ここのモスはブラジルやインド産の石に見られる様な地を這うタイプのモスとは違って、小木や立樹のように見える特殊な模様をもっています。
その特殊性が広く知られ、産地の名を冠して『モカ・ストーン Mocha stone』とか『モカ・ぺブル Mocha pebbl』と呼ばれる様になりました。
ぺブルという名前は“小さな石”を意味しています。
しかし現在では、その様な模様に見えるものに限っては、その産地のものでなくても敢えてモカという名前で呼ぶ様になりました。
アゲートは欧米人には人気のある宝石です。
中でもモス・アゲートは特に好まれていて、その呼び方は国によって大きく2通りに分かれます。
ヨーロッパの宝石市場では、一般にグリーンのモスが入った石を「モス・アゲート」、赤や黒のモスをもつ石を「モカ・ストーン」と呼び分けています。
しかし同じヨーロッパでも、イギリスでは模様の色にはまったく関係なくすべてを「モス・アゲート」と呼びます。
これはアメリカでも、イギリスやアメリカの影響を直接受けた日本でも同じです。
そこで赤色のモスなどの場合には、わざわざ『レッド・モス・アゲート』と呼びます。
この違いは、モカ産のものには赤や黄色、黒いモスが多いという特徴があるからです。
ヨーロッパにはその魅力を細かく分ける国が多いことからこの石に人気があることがわかります。
豆知識
モスやモカと呼ばれるインクルージョンには複数のものがあり、もっとも多く見られるグリーンのモスは『クロ―ライト Chlorite(緑泥石)りょくでいせき』です。
赤色や黒色のモスは『鉄やマンガンの酸化物』です。
また粘土鉱物が形成する黄色や白色のモスも知られています。
アゲートやカルセドニー中での、それらのインクルージョンの形成のされ方には大きく2つのものがあり、一つは、そのアゲートを形成した水溶液の中に含まれていた成分から生じたものです。
もう一つは、アゲートが形成された後で生じた割れ目に浸入した別の鉱液の中に溶け込んでいた成分から生じたものです。
最初のものは細かな粘土状の微粒子の集合からできていて、グリーンや赤、黄色や白いモスに多く見られ、母石の組織に同化する様に立体的に形成されています。
後のものは小さな結晶の粒が数珠繋ぎに平面に形成されているもので、黒や褐色のモスの中に多く見られます。
モカ・ストーンは最初のタイプで、完全に樹形を思わせる形をしています。
それを『ツリー・アゲート Tree agate』とか『デンドリティック・アゲート Dendritic agate』と呼ぶ事もあります。
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