⑦【サゲニティック】という【水晶】は複数ある様ですが、なぜそう呼ぶのですか?

Answer

「サゲニティック」はインクルージョンを形容した名称で、日本では『針入り水晶』と呼んでいます。

サゲニティック sagenitic とは、細長い結晶を含んでいる場合にそれらを総合的に呼ぶ名称で『サゲニティック・クォーツ Sagenitic quarts 』とか『サゲニティック・アゲート Sagenitic agate 』と呼んでいます。

簡単に『サゲナイト Sagenite 』と呼ぶこともあります。

水晶は多くの種類の鉱物のインクルージョンを含むことで知られています。

インクルージョンで多いのは、針状や繊維状などの細長いタイプの結晶です。

もっとも知名度の高い結晶はルチルですが、トルマリン、アクチノライト、トレモライト、そしてゲーサイトなどもあります。

水晶中にあるそれらのインクルージョンの種類が確定できる場合には『ルチルレイテッド・クォーツ Rutilelated quartz 』や『トルマリネーテッド・クォーツ Tourmalinated quartz 』のようにその名前を冠して呼びます

しかし通常ではその結晶の種類が確定できない場合もあり、それらをサゲニティック・クォーツと総称しています。

日本ではそれらの水晶を古くから『針入り水晶』と呼んでいます。

色と見え方から『ススキ入り水晶(褐色のトルマリン入り)』、『草入り水晶(アクチノライトなどの緑の結晶入り)』、『露入り水晶(針状結晶の先の方に微小な鉱物の粒が付いているもの)』とイメージで呼ぶこともあります。

豆知識

水晶をはじめとして、結晶の中に入り込んでいるインクルージョン鉱物には多くの種類と様々な形状のものがあります。

それらは世界中の宝石学者によって研究され、日々新たな報告がされています。

鑑別の現場では、その結晶が成長した鉱床のタイプを推定して、その色と形状、見え方、共生して入っている鉱物等を手掛かりにして、総合的にインクルージョンの種類を推定しています。

しかし繊維状や細かな粒状になっている場合には分析が困難になる事が多く、インクルージョンの種類が決定できない場合には、その形状を表示して名称付けを行う事もあります。

サゲニティックは針入り水晶の事ですが、泥状で分布している場合には「モス Moss 」、樹枝状の場合には「デンドリティック Dendritic 」というように大きなくくりで呼んでいます。

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