㉓【インペリアル・トパーズ】と【トパーズ】はどこが違うのですか?

Answer

インペリアルとは特別なトパーズに対して付けられたイメージ名称です。

ほんのりと赤味がかっていて、“シェリー酒の色”と呼ばれています。

“インペリアル Imperial”とは“帝国の”とか“皇帝の”という意味を持っています。

トパーズに於いては、インペリアルという名前には“絶対的な”という様なニュアンスもあります。

このトパーズは、1735年にブラジルのミナス・ジェライス州オーロプレート近郊のドム・ボスコとロドリゴ・シルバという場所にある鉱山で発見されたもので、ブラガンサ家の皇帝ペドロ2世を讃えて名付けられました。

なぜインペリアルとなったかというと、そのトパーズはまったく新しいタイプの結晶だったからです。

それまでに知られていたトパーズは結晶の構造がほんの少し歪んでいる事が原因して黄色く見えていました。

長い間、陽の光に曝されると、そのエネルギーによって歪みが修正され結晶は色を失い無色になっていました。

ところがオーロプレートで発見された新種のトパーズは、結晶の歪みではなく構造中に結合しているクロム・イオンの為に色が安定していて、光に曝されてもその色を失う事がありませんでした。

そればかりかクロム・イオンの為に、黄色がほんのりとピンクやオレンジ色を帯びていて、それまでに知られていたどの黄色いトパーズよりも特別に美しかったのです。

まさに“絶対的な美しさ”で、そこからインペリアルという特別な名称が生まれました。

豆知識

トパーズは【AI₂[(F,OH)₂|SiO₄]】という代表的な組成式で表せる鉱物です。

組成式の中に(F,OH)₂という部分がありますが、宝石学では、トパーズをその部分の中の「弗素(F)」と「水酸イオン(OH)」の存在量の違いから次の2つのタイプに分けています。

一方を【Fリッチ】、もう一方を【OHリッチ】と呼び分けますが、リッチとは“豊かな”という意味で使われる言葉です。

インペリアル・トパーズは後のOHリッチのタイプに分類されるもので、黄色、オレンジ色、ピンク色、稀に紫色の石があります。

その色を出すのは微量に取り込まれているクロム(Cr)・イオンです。

Fリッチ・タイプの中にも当然黄色いトパーズもありますが、産出の範囲が広く、宝石業界ではインペリアル・トパーズが発見される遥かに以前から知られていました。

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