Answer
白いオパールを黒く着色したものです。
黒くなる原因が炭素であったことから、炭というイメージで“焼き”と呼んだものです。
外見はブラック・オパールに見えていますが、半分に切ってみるとその色は表面の層だけに着いている事がわかります。
表面はまるで焼け焦げた様に見えます。
1903年以前の宝石界にはブラック・オパールはありませんでした。
それまでに知られていたオパールは、オーストラリアや今のスロバキア産の真っ白なオパールと、メキシコ産の赤やオレンジ色、無色のオパールでした。
そんな中で、オーストラリアのクィーンズランド州で真っ黒なオパールが発見されました。
黒い地色はオパールの虹色の煌きをもっとも効果的に引き立てるので、ここでブラック・オパールは最高のものとして宝石界から迎えられる事となり、それに対して「ホワイト・オパール」「ファイア・オパール」「ウォーター・オパール」という名前も生まれました。
しかしブラック・オパールは産出量が少ないことから、世界中に供給することができません。
良質のものはかなりの価格で取引されていましたが、1960年になって、サウス・オーストラリア州のアンダムーカから出た特殊な白いオパールが、黒く着色できることがわかりました。
このオパールの組織はかなり多孔質な事から着色が可能でした。
メノウを黒色に染める方法が応用されたものですが、煌きの目立たない石が一見してブラック・オパールの様に変化します。
この処理石が『焼きオパール』と呼ばれるものです。
日本にも多くの処理石が輸出され、まだ本物のブラック・オパールを見たことがない人々にも販売されました。
豆知識
焼きオパールに使われる原石は[ハイドロフェーン Hydrophane]と呼ばれるタイプのオパールです。
白色から淡灰色の多孔質の石で、特別に『アンダムーカ・オパール・マトリクス Andamooka opal matrix』と呼ばれました。
このタイプのオパールは、石の中に目に見えない無数の空間を持っていることから、その部分に液体を染み込ませる事ができます。
当初は原石やカットした石に砂糖水を染み込ませてから、硫酸を使って黒色に着色していました。
砂糖液が黒くなる理由は、硫酸により水分が除去されて砂糖が脱水し炭化する為で、いわゆる“脱水焦げ(だっすいこげ)”です。
現在では別の溶液を使いますが、砂糖液を使う方法はじつに長い間行われていました。
中には本物のブラック・オパールそっくりに見えるものもあります。
糖分が焦げる事から安易に焼きオパールと呼ばれたのですが、宝石に対する呼称としては品が良くなく、あまり歓迎したくない言い方です。
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