㉝【琥珀】と【コーパル】はそっくりで区別がつきません。どこが違うのですか?

Answer

名称の語源が違い、質も違います。

コーパルは琥珀よりも色が淡い傾向にありますが、目では完全に分けきれません。

『琥珀 Amberアンバー』は主に松柏類の植物が分泌した樹液(樹脂)が、およそ3,000万年以上という長い時間をかけて固化したものです。

樹液中にある特定の成分は、地質学的な時間の経過で少しづつ固まり、プラスチックの様に硬化して琥珀と呼ばれる状態になります。

時間が足りないものは固化するものの、琥珀のように完全に硬化していないものもあります。

その様な状態の天然樹脂を『コーパル Copal』と呼んでいます。

共に樹液の化石と言えるものですが、コーパルの方は琥珀に比べると色々な分で劣弱です。

宝石という商品では劣弱性は致命的です。

コーパルは外観が琥珀にそっくりな事から、琥珀の業界以外では“若年版アンバー”と例えられて表現される事がありますが、正しくありません。

コーパルは、琥珀よりも比重が小さい為に飽和食塩水に入れると浮かびますが、琥珀は中間に釣り合うので区別ができます。

コーパルは薬品や熱、そして物性的にも弱く、時間が経つにつれて表面から大きなヒビが入ったり曇ったりします。

多くの琥珀は、採掘した後で、その性質をより強固にする目的で、根本的な性質を変えずに加熱や加圧などの加工をして、安定化させてから市場に流通させています。

この技術は琥珀に携わってきた業者が長い歴史の中で完成させたものですが、コーパルは性質が脆弱な為に、その様な加工が出来ません。

琥珀の業者は、コーパルを宝石としては選びませんでした。

豆知識

アンバーの語源はアラビア語で「竜涎香りゅうぜんこう」を意味する“anbar”です。

竜涎香はマッコウクジラの体内に出来る脂肪状の物質ですが、琥珀を燃やすと特別な芳香を発し“竜涎香の様な芳香を発するもの”という意味で、そこからアンバーと呼ばれました。

それが時間の経過と共に琥珀そのものの名前となりました。

古代に於いてはこの宝石はかなりの貴重品で、小さな琥珀の像一つと奴隷一人が等価交換されたという記録もあります。

対してコーパルは古いメキシコ語“copalli”を語源としています。

その呼称は燃やすと良い香りを出す全ての香料を指したものでした。

ヨーロッパと南米という距離の違いはありますが、アンバーもコーパルも同じ様に燃やして使うという事が行われていたようです。

アンバーは元来が樹液という性質上、その中に昆虫や植物等を閉じ込めていることがあります。

『インセクト・アンバー Incect amber』は“虫入り琥珀”の事ですが、虫の種類によってはとても貴重なものとなります。

水滴や小動物もアンバーの中から発見されていて、古生物や植物の学者にとっては、類を見ない研究材料となっています。

珍しいものでは、パイライト(黄鉄鉱)の鉱物結晶が取り込まれている事もあります。

コーパルもアンバーと成因が同じなので、その中にも同じ様なものが入ります。

その様な物には意識的に虫入り琥珀という名前を付けて呼ばれているものもあるので取引の際には注意が必要です。

kappy

“cullent (カレン)が仕立てる 上品なK18華奢ジュエリー”
自分らしく、エレガントに輝いていたいすべての女性のために。

つくっているのは人生を一緒に紡いでいくジュエリー。
永くご愛用いただき共に過ごすことで、
かけがえのないパートナーとなって毎日を輝かせてくれますように。

美しいまま永くご愛用いただけるK18ゴールドにこだわり
繊細で上品、シンプル、ナチュラルで美しい
ゆるぎない佇まいのジュエリーたちをお届けします。

めぐる季節や時々の気分に合わせて
「着飾る」よりも「身に纏う」を選びたい。
そんな方にオススメの、
ナチュラルな着け心地で楽しめるK18ジュエリー。
華奢で繊細だからこそ、重ねづけやシリーズコーデで
より一層その存在感を放ちます。
個性が光る、cullent(カレン)のおすすめアクセサリーラインナップ。👇



最新情報をチェックしよう!
>パライバトルマリン

パライバトルマリン

世界三大希少石の一つ【パライバ・トルマリン】はどうしてあんなに【高価】なのですか?

CTR IMG